破急風光帖

 

★  日日行行 (71)

2017.01.24

* 1月の最初は、いろいろな本をゆっくり読む余裕があったのに、いつのまにやはり嵐に突入。2017年も激しくはじまりました。

 嵐がはじまったのは、14日(土)からかな。三鷹の天命反転住宅で、駒場のIHSプログラムのわたしが担当しているP1の総括シンポジウムを行いました。駒場の池上高志さんはじめ、郡司ペギオ幸夫さん、金井良太さん、山田せつ子さんほかに来ていただいて、脳と意識をめぐって白熱の議論。このスペースをつくったいまは亡き荒川修作さんにもふさわしいテーマで、わたし自身もたくさんの刺激を受けました(あとに写真を掲げます、撮影は立石はなさんです)。
 その次の週が大学の年度最後の授業、美術関係者との食事会などもはいって、さらに大学改革支援・学位授与機構関係の仕事が二日間、それに9年前から委員長をやらせていただいている福武財団の地域助成の選考委員会、またこれも10年以上にわたってときどき出演しているNHK「クール・ジャパン」の番組収録、そしてこの番組を最初に立ち上げたメンバーとの「同窓会」と続き、今日は、新宿の朝日カルチャーセンターで『絵画の冒険』をめぐる講義(マネ、モネ、ドガあたりが中心でした)ときて、明後日は、詩人の野村喜和夫さんと対談の予定と続きます。その合間に学生のレポートにコメントしたりしています。
 でも、わたし自身のことはどうでもいい。この間に米国ではトランプ政権時代がはじまり、ハードなBrexitも予告され、世界が激動の時代にますます明確に突入していく。あらゆる次元において、歴史の進行が危険域に差しかかっている。まさにカオス的な境域なのではないか。つまり、微小な揺れが大きなドラスティックな変動を引き起こすということ。「揺れ」への感度をあげることが大事かもしれませんね。もちろん、来るべき「地震」にそなえるという意味も含みますが。それより、自分自身を揺らすことが重要とも思えます。「嵐」をそれへのエクササイズとみなして、ここは駆け抜けよう。如月へ。如月の空へ。My funny February. Purification and Celebration.

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