破急風光帖

 

★   日日行行 (57)

2016.09.23

*16年度の後半戦は、わたしにとっては、9月21日の開始。青山学院の授業、東大EMPの講義と二つが続き、さらに、その夜は、東京都庭園美術館でのボルタンスキー展の内覧会にかけつけるという動き。

 じつは、この8月、庭園美術館から頼まれて、ボルタンスキーについての短いテクストを書きました。カタログのためですが、カタログ自体は、展示の写真を取り込んで11月の完成刊行とうかがっています。青山学院の授業のあと、タクシーに飛び乗って会場に駆けつけ、終了間際10分で会場を駆け抜けて、ボルタンスキーさんとも握手をして、ご挨拶したという次第。
 その夜は、会場に来ていた友人の黒田アキさんらと食事をしたのですが、その黒田さんの展覧会のオープニングが翌日の9月22日でした。三宿にあるCAPSULE で、Atelier-conti-/nuit/é- と題した展覧会(10月23日まで)です。小さな展覧会ですが、アキさんらしい洒脱な空間でした。南仏の洞窟めぐりをしてきたばかりのわたしには、どこか洞窟絵画につながる要素も眼について、いろいろ考えることがありました。アキさんもやっぱり「夜」かあ、みたいな。まあ、わたし自身は、それをなんとかこの季節は「光」の方へと一歩踏み込もうと思うのですが、日常のさまざまなテンションが高まるなかで、なかなか「光」へと沈潜できません。で、秋のbillet は続きが書けていません。この数日、日本列島、何層もの分厚い雲に包まれていて、少しも秋の透明な光が降ってこないこともありますね。
 
 


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