破急風光帖

 

★ 日日行行 (39)

2016.05.29

 しばらくブログの更新が滞りました。すみません。こういう発信、簡単なようなのだけど、意識がそこに向わなくなると戻るのが難しいですね。まあ、この時期は、毎年、関係する財団の仕事が集中するのでモードが少し変わります。朝の9時頃から、都心のオフィスで学生の面談をしていたりですから。それが何日も続きます。来週は大阪にも行くことになっています。

 奨学金の選考の仕事なのですが、もう十数年やっているかしら。毎年、とても厳しい経済状況にある学生たちを面接して、奨学金を出すかどうかを審査する委員です。いまの学生たちがどんな展望をもち、どのように生きようとしているのか、とてもよくわかる。わたしにとっては、授業を通じては知ることができない、学生の生活実態とその意識を知るよい機会でありました。
 しかし、ときどき、呆れるような学生にもぶつかることがあって、親が、たとえば片親で骨身を削って学費を出しているのに、なんだかのんびり部活を楽しんでいるだけだったりすると、わたし、あえて怒って厳しい注文をつけることがありますね。応募者には、中国などの留学生もいるのですが、そういう海を渡って学んでいる人たちに較べてて、日本の学生が世界の情勢をあまりにも知らなすぎるのに、びっくり悲しくなることもあります。全般的に、日本の学生がますます「内向き志向」であることにがっかりすることが多いです。いずれにしても、わたしにとっては、日本の社会がどうなっているのかを、直接的に知るいい機会ではあるのです。勉強させてもらっています。

 閑話休題。先日、パリからメールが来ました。親友のカトリーヌ・グルーから。別になにも書いてはなくて、公園でこの花を見たら、あなたのことを思ったわ、と写真が1枚。いいですね、こういうの。ただ遠くから、手を振ってるだけ。こちらもガクアジサイの写真でも撮って送っておこうかな。


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