破急風光帖

 

★ 日日行行 (38)

2016.05.10

 昨日(5月9日)は、イギリスからJulian Bagginiさんが来訪。UTCPのオフィスで1時間半ばかり、日本の哲学についてインタビューを受けました。

 かれは、世界の国の哲学についてグローバルな視点からの本を書こうとしていて、そのために世界を訪ね歩いているところとか。一応、わたしが、インタビューをされる側。日本文化の世界観をどうつかまえるか、という問題をめぐって、アニミズムの問題から、「空」の思想、歌舞伎における情念のドラマ、「花」の美学、無常と欲望の相克など多面的なトピックを論じ合いました。
 正直言うと、わたしの能力では、(フランス語ならともかく)英語ではスラスラ運ぶわけではないのですが、かれの英語がイギリス英語だったので、わたしにも聞き取りやすくて、齟齬はなく、スムースにお答えができました。語彙の貧しさには、自分で忸怩たる思いがないわけでもないが、Bangginiさんがたいへんおもしろく刺激されたと言ってくれたのでよかったかな。その後は構内のレストランで簡単なランチをごいっしょしました。
 こういうことがあると、まだ UTCPをやらせてもらってます、という感覚がします。世界からいろいろな人が哲学の対話を求めてやってくる、そういう場所であって欲しいというのが、わたしの当初からの願いですから。
 


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