破急風光帖

 

★ 日日行行 (37)

2016.05.07

 このGW、ひさしぶりにカラマツの新緑でも見に行こうか、と思っていましたが、いろいろ事情があってとりやめに。結局、ずっと家にいて小さな原稿を書いたり、ゲラの校正をしたりでした。

 原稿は、「Zeami」誌のために、かつて駒場の18号館ホールで松岡心平さんらと、観世のお家元を招いておこなった世阿弥についてのシンポジウムのテーマ「姨捨」について。世阿弥の秘曲、その最高峰をわたしなりに理解したいというだけですが。
 校正は、6月に東京大学出版会から刊行予定の『表象文化論講義 絵画の冒険』の再校。ほんとうは駒場につとめているうちに出るべき「教科書」だったのですが、紆余曲折があって、定年後1年すぎの刊行。これでようやく、わたしとしては、40代で考えていた「宿題」が果たせたことになります。となれば、次は、50代でやろうと思ってまだ、できないでいる仕事にかかれるかな?でも、この調子では、いったいいつ、それが「現在」に追いついてくれるのでしょう。この先の人生、そんなに長いわけでもないだろうし、なんとか2〜3年のあいだに、50代の「宿題」を突破して、いまこの季節の仕事に着手したいものです。(そうは言っても、たいした「宿題」でもないんですけどね、自分だけに対する「宿題」なんだから。誰かが期待してるわけでもなく。まあ、その時代の自分自身をすくってやろうというだけ。)
 


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