破急風光帖

 

★ 日日行行 (25)

2016.03.03

 春の光が駒場キャンパスに降ってきています。ようやく春。嬉しいです。

 昨日は、日比谷図書文化館での第3回目のトーク。黛まどかさんとの対話を楽しみました。一冊の本によって人生の軌跡が大きく変わっていくお話。自分の人生に降ってくるものを果敢に引き受け、むしろそこに身を投じていく行動力に感銘を受けました。「私」を捨てたところに起こる、俳句というーーー自己表現ではなく、世界の突出であるようなーーー言葉のあり方に思いを馳せました。
 そう、生きるということは、ひとつの道を行くこと。まさに日日行行です。私がその道を行くというよりは、むしろその道こそが「わたし」なんですね。あらためてそう思ったりもしました。
 その前、29日(月)は、京都へ。これは、ある大学の外部評価の仕事でしたが、2月は、バリ島、博多、京都と動きまわりました。「わたし」という「道」は、なんと忙しない。
 そのまたもう少し前、27日(土)には、EMPのいつものセッションで、数学者・医学者と「意識と脳」をめぐって対決。今回は、こちらも何冊かの脳科学の本を通読して準備したこともあって、わたし自身の思考にとっても重要なステップとなりました。
 で、今日からは、戦後文化論を再開して、第2オペラを書きはじめなければなりません。どんなエクリチュールも、「はじめる」ことが決定的。ここでどうジャンプするか、今日は、手がかりを求めて、これから駒場図書館にこもります。
 


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