2020年2月13日(木),第6回「障害と共生」研究会が駒場キャンパス101号館にて開催された。
今回のテーマは,「家族とケア」であった。研究会では,はじめに馬場絢子(東京大学教育学研究科博士課程)が研究内容について発表し,山田理絵(UTCP/特任助教)がコメントを述べたのち,ディスカッションを行なった。
馬場は「家族関係における老親介護の意味:母娘関係に注目して」というタイトルで報告を行なった。介護以前からの親子関係の文脈のなかで介護を捉え直すことを目指したミックスメソッド研究の結果をふまえ,老いゆく親を介護する子介護者,特に娘介護者の体験について得られた知見を共有した。最後にこれをふまえた家族介護者向けの心理学的支援モデルを提示した。
ディスカッションでは,介護のフェーズによる体験の違いや社会・文化の影響などについてコメントをいただき,「そもそも家族が介護すべきか」といった議論にも展開した。今後の研究や実践への示唆を得ることができた。(報告:馬場)