ブログ 2019年10月

2019.10.17 Permalink

7月27日、こまば当事者カレッジ2019年夏期コースの第3回「家族を支え、みんなで子どもを育てる」が開催されました。今回は、発達に心配のある子ども達を支援している札幌の社会福祉法人「麦の子会」のみなさんを招いて講演を行い、その後は参加者同士でグループに分かれて、障害のある子どもや家族と暮らすことをテーマにディスカッションを行いました。講演ではまず総合施設長の北川聡子さんが麦の子会の成り立ちや活動内容を紹介し、その後に発達障害の診断を受けたお子さんの親たちが、麦の子会とかかわる事になった体験を語ってくれました。

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麦の子会は1982年、札幌市に設立された通園施設です。もともとはたった4人の大学生で立ち上げ、1996年までは無認可で障害のある子どもとその家族の支援を行っていました。2011年からは、親が子どもを養育することが難しくなった時に家庭養育を行う「里親ファミリーホーム」を運営しています。麦の子会は障害児や被虐待児の発達支援、家族支援、地域支援などを行っていますが、子ども個人だけではなく、子どもの家族や地域のコミュニティにも支援を広げている点が特徴的で、親と子どもがより良い関係を学ぶペアレントトレーニングも行っています。

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ディスカッションでは「なぜうちの地域にこういう施設がないのか」という声が多く挙がった他、麦の子会のように障害のある子どもが地域社会に自然に溶け込める場が存在することで、同じ地域に暮らす他の子どもたちにとっても小さい頃から障害のある子もない子も共に生活し尊重しあえることも利点ではないか、という意見も出ました。(報告者:石渡)

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7/6(土)に、こまば当事者カレッジ2019年度夏期コース「家族と子育てを考える」の第2回「DVや子ども虐待の事例をもとに、あらためて家族関係について考える」を実施しました。講師には森田展彰さん(筑波大学)、佐々木真紀さん(WERC)、田村伴子さん(WERC、女性ネットSaya-Saya)をお招きし、DV問題をとらえる理論的枠組みから支援の実際までをお話いただきました。

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まず、森田先生は、DVや虐待について、現場のご経験やこれまでのご研究に基づいたお話をしてくださいました。そして佐々木さん、田村さんからも、WERC、女性ネットSaya-Sayaでのご活動についてのお話をいただきました。佐々木さん、田村さんは、DV問題では被害者が「気づき、情報を得る(Step 1)」、「安全・安心を得る(Step 2)」、「心身のケア自立する(Step 3)」ための支援に加え、「DV・虐待と気づかない(Step 0)」段階における支援の充実も大切だとおっしゃいました。

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その後、参加者のワークでは、DVや虐待に気づいた時、様々な立場の人々がどんなことができるだろうかを考えました。なかなか思いつかないという難しさがありつつ、講師の方々とは活発な意見交換が行われていました。(報告:中里)