2018年9月22日(土)に、「障がい∩社会的養護」というタイトルで、シンポジウムと写真展が開催された。本イベントの構想は、フォスター(江連麻紀・白井千晶・齋藤麻紀子)によって企画され、フォスターとUTCP上廣共生哲学寄付研究部門「障害と共生」プロジェクトとの共催によって開催される運びとなった。
白井千晶氏(静岡大学・社会学者)によれば、「フォスター」とは「血縁、法律的な関係によらない子育て」を意味し、フォスターケアという言葉は、日本語では社会的養護と訳されるという。社会的養護とは、「保護者のいない児童や、保護者に監護させることが適当でない児童を、公的責任で社会的に養育し、保護すること」であると、厚生労働省によって定義されているという。
今回のイベントでは、障害と社会的養護の重なりに焦点が当てられた。本イベントが企画された背景には、「精神保健と子育て支援や児童福祉はとても重なっているのに、あまり取り上げてこられなかったのではないか」(本イベントポスターより引用)という問題意識がある。イベントでは、里親として子どもを預かった経験のある方、里親に子どもを預けた経験のある方、ファミリーホーム、研究者、医師、家族のあり方を写し続けてきた写真家など、様々な立場の方々からご講演をいただいた。また、当日は、写真家の江連氏が撮影した写真の展示も並行して開催された。講演会、写真展とともに大変盛況のうちに終了した。(報告:山田)