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Title:

シンポジウム「障害とアートの現在――異なりをともに生きる」

要登録 終了しました
Date:
2016年10月9日(日)10:00-17:30
Place:
東京大学駒場Ⅰキャンパス18号館ホール

シンポジウム「障害とアートの現在――異なりをともに生きる」

日時:2016年10月9日(日)10:00-17:30
場所:東京大学駒場Ⅰキャンパス18号館ホール
 ※駒場キャンパスのバリアフリーマップにつきましては、下記をご覧ください。
 バリアフリーキャンパスマップ(東京大学バリアフリー支援室)

定員:180名(要事前登録)
参加費:無料
使用言語:日本語(情報保障については下記「情報保障/サポートについて」の項をご参照ください)


近年、障害のある人の芸術活動にこれまでにないほど注目が集まっており、行政等からの支援の増加と相まって、「障害者アートバブル」とも呼べる活況を呈しています。とくに東京では、2020年のオリンピック・パラリンピックを前に、「障害者アートへの支援や障害者の鑑賞・参加を促す活動の推進等」が文化戦略の一つと位置づけられ、すでにさまざまな取り組みが始まっています。それに伴い、メディアで障害とアートをめぐる話題が取り上げられる機会も増えています。

しかし、その内実を見ると、障害のある人の表現が「魂の芸術」「ありのままの」「純粋な」といった定型句とともに、「感動」の源泉として表象されることがいまだ少なくありません。そこにあるのは、マジョリティが揺らがない境界のこちら側から、向こうにいるマイノリティを消費する視線なのではないでしょうか?

本シンポジウムでは、多様な人々の、ずれながら重なり合う環世界を探索しつつ、越境の運動のなかにある「障害」、そして「アート」を改めて問い直し、異なりをともに生きる術を議論していきます。今後の協働的な実践に向けて、思考を錬磨する機会となることを願い、対話の場を開きます。


◆企画:水谷みつる(UTCP研究協力者)、長津結一郎(九州大学大学院芸術工学研究院コミュニケーションデザイン科学部門助教)

◆コーディネーター:石原孝二(東京大学大学院総合文化研究科准教授/UTCP)

◆タイムテーブル
  10:00-10:10 開会挨拶:石原孝二
  10:10-10:45 問題提起1:
    水谷みつる「“障害”に風穴を開ける表現――当事者研究の経験を踏まえて」
  10:45-11:20 問題提起2:
    長津結一郎「障害とアートのこれまでとこれから」
  11:20-12:00 セッション1:
    住友文彦「『表現の森 協働としてのアート』展をめぐって」
  12:00-13:00 昼食休憩
  13:00-13:40 セッション2:
    伊藤亜紗「身体論から考える障害とアート」
  13:40-14:20 セッション3:
    竹田恵子「“よい”マイノリティ/“悪い”マイノリティ――区分と階層化について」
  14:20-14:30 休憩
  14:30-15:10 セッション4:
    倉本智明「映画を観る盲人――バリアフリー上映・翻訳不可能性・「もうひとつの作品」の現出」
  15:10-15:50 セッション5:
    鈴木励滋「ザツゼンに生きる――カプカプという場で上演する日々について」
  15:50-16:05 休憩
  16:05-17:30 ディスカッション:石原孝二+登壇者全員

◆事前登録:こちらの登録フォームよりお申し込みください。定員に満たない場合は、当日参加を受け付けます。

◆情報保障/サポートについて
障害があり手話通訳などの情報保障を希望される方は、9月22日(木・祝)20:00までに、登録フォームの備考欄に具体的な希望を書いてお申し出ください。そのほかのサポートを希望される方も、同じく備考欄にてご相談ください。すべてのご希望に添えない場合がありますが、可能な限り、お一人おひとりに合った参加環境をご用意したいと考えています。なお、会場はバリアフリーです。

◆懇親会:終了後、18号館4階オープンスペースにて懇親会を開催いたします。参加を希望される方は、事前登録と併せ、10月2日(日)までにお申し込みください。会費は、3,000~3,500円程度を予定しております。

◆当日は日曜日のため、生協購買部はお休みになります。18号館ホールでの飲食は禁止となっております。昼食休憩時間には、18号館4階オープンスペース(飲食可)を開放いたします。

◆お問い合わせ:symposium20161009[at mark]outlook.jp


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ポスター(表面)をダウンロード

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ポスター(裏面)をダウンロード


◆プロフィール(五十音順)
●石原孝二(いしはら・こうじ)
東京大学大学院総合文化研究科准教授/UTCP上廣共生哲学寄付研究部門L2プロジェクトコーディネーター。現象学、精神医学の哲学、当事者研究、障害の哲学などを研究している。(共)編著に『共生のための障害の哲学』(東京大学UTCP上廣共生哲学寄附研究部門、2013年)、『共生のための障害の哲学Ⅱ』(同、2016年)、『当事者研究の研究』(医学書院、2013年)、『精神医学の科学と哲学』(東京大学出版会、2016年)などがある。

●伊藤亜紗(いとう・あさ)
1979年生まれ。東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授。専門は美学、現代アート。もともと生物学者を目指していたが、大学三年次より文転。2010年に東京大学大学院人文社会系研究科を単位取得退学。主な著作に『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社、2015年)、『目の見えないアスリートの身体論』(潮出版、2016年)、『ヴァレリーの芸術哲学、あるいは身体の解剖』(水声社、2013年)、参加作品に小林耕平《タ・イ・ム・マ・シ・ン》など。

●倉本智明(くらもと・ともあき)
1963年大阪市生まれ。物書き、関西大学他非常勤講師。弱視者として生まれ20代半ばより全盲。障害と文化のかかわり、アイデンティティのゆらぎと政治などがもっぱらの関心事。主な著書に、『だれか、ふつうを教えてくれ!(よりみちパン!セ)』(イーストプレス、2012年)、『手招くフリーク――文化と表現の障害学』(編著、生活書院、2010年)、『セクシュアリティの障害学』(編著、明石書店、2005年)など。

●鈴木励滋(すずき・れいじ)
1973年3月群馬県高崎市生まれ。地域作業所カプカプ所長/舞台表現批評。97年から現職を務め、演劇に関しては『ユリイカ』、『月刊ローソンチケット』、劇団ハイバイのツアーパンフレットなどに書いている。『生きるための試行 エイブル ・アートの実験』(フィルムアート社、2010年)や『季刊ピープルズ・プラン』にも寄稿。師匠の栗原彬(政治社会学)との対談が近刊『ソーシャルアート 障害のある人とアートで社会を変える』(学芸出版社、2016年)に掲載される。

●住友文彦(すみとも・ふみひこ)
アーツ前橋館長/東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科准教授。ICC/NTTインターコミュニケーションセンター、東京都現代美術館などに勤務し、「川俣正[通路]」(東京都現代美術館、2008年)、「ヨコハマ国際映像祭2009」、「メディアシティソウル2010」、「あいちトリエンナーレ2013」などを企画。「Rapt!:20 contemporary artists from Japan」(オーストラリア、2006年)、「美麗新世界」(中国、2007年)共同キュレーター。主な共著に『キュレーターになる!』(フィルムアート社、2009年)など。

●竹田恵子(たけだ・けいこ)
東京大学 情報学環 特任助教。博士(学術、お茶の水女子大学)。「社会の芸術フォーラム」事務局、共同代表。ダムタイプによるパフォーマンス・アート《S/N》(1994年初演)および、90年代京都におけるエイズをめぐる社会/芸術運動についての調査を行っている。主な著作に「1990年代日本におけるHIV/エイズをめぐる対抗クレイムのレトリック分析―古橋悌二の言説を中心に」『年報社会学論集 第24号』(2011年)、「On the Issue of Foucault’s ‘Subjection’ in “S/N” (1994)」『Dumb Type Reader』(共著、近刊)がある。

●長津結一郎(ながつ・ゆういちろう)
九州大学大学院芸術工学研究院コミュニケーションデザイン科学部門助教。博士(学術、東京藝術大学)。NPO法人多様性と境界に関する対話と表現の研究所代表理事。専門はアートマネジメント、社会包摂。アートと社会に関する理論と実践の往還を通じた研究を行う。共著に『アートプロジェクト:芸術と共創する社会』(水曜社、2014年)、『障がいのある人の創作活動:実践の現場から』(あいり出版、2016年)、『文化経済学:軌跡と展望』(ミネルヴァ書房、2016年)など。

●水谷みつる(みずたに・みつる)
2014年よりUTCP研究協力者。健康上の理由で美術館学芸員の職を辞したあと、大学院に在籍しながら療養に努めるなかで、当事者研究に出逢う。現在は、こまば当事者研究会などにかかわりつつ、「哲学ドラマ・コレクティブ」の一員としてワークショップの企画などを手掛ける。当事者研究の論文に「受け取る名づけから生み出す名づけへ――「額縁問題」の研究を例に」『共生のための障害の哲学』(東京大学UTCP上廣共生哲学寄附研究部門、2013年)。


主催:東京大学大学院総合文化研究科・教養学部附属 共生のための国際哲学研究センター(UTCP)上廣共生哲学寄付研究部門L2「共生のための障害の哲学」
共催:科学研究費補助金若手研究(B)「日本の障害者福祉における共創的表現に関する実証研究と理論構築」


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