Title: | 【関連イベント】日本思想研究会「和辻哲郎の間柄論」終了しました |
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Date: | 2010年1月26日(火)15.00-17.00 |
Place: | 東京大学駒場キャンパス101号館2階 研修室 [地図] |
発表者:岩崎正太(UTCP) 司会:西山雄二(UTCP)
本発表は、和辻哲郎(1889-1960)の主著『倫理学』などのテクストの検討を通じて、かれが提示する〈間柄〉のロジックの解明を目的とする。広く知られているように、和辻は、人間を〈間柄〉的存在としてとらえる。人間は、何らかの確固とした同一性を保持した存在ではなく、人と人との〈間柄〉を前提としており、その〈間柄〉という関係性の重層において存在していると和辻は考えたのである。このような和辻の〈間柄〉論は、デカルト的な近代的主体に対する批判であると同時にナショナルなものへと接近する論理でもある。本発表では、時間性と空間性のロジックにおいて提示される和辻の〈間柄〉論を解きほぐすとともに、現代における和辻受容および批判についても論じることにしたい。
〈参考文献〉
和辻哲郎『倫理学(一)』および『倫理学(二)』(岩波文庫、2007年)の「第七節 人間の善悪 罪責と良心」まで。
または『和辻哲郎全集 第10巻』(岩波書店、1962年)の同箇所まで。
使用言語:日本語 入場無料、事前登録不要
日本思想研究会について
本研究会は、西山雄二(UTCP)、岩崎正太(同)、星野太(東京大学博士課程)、井出健太郎(東京大学修士課程)によって運営される。近代日本の思想家とその基本テクストを毎回取り上げ、その丹念な読解と批判的な注釈を目的とする。運営者には近代日本思想のいわゆる専門家は含まれておらず、それゆえ、研究会はいくぶん入門的な内容をも含むものであり、関心のある方は誰でもその都度参加自由である。