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Title:

シリーズ・身体との共生のために 第7回 出生女児のみに発現し性腺機能不全を主病態とするターナー症候群当事者とその家族の「生きづらさ」とはなにか——寛解していれば彼女たちは生きづらくないと思っていた——

要登録
Date:
2025年11月22日(土)13:00-15:00
Place:
ミライエ長岡5階スタジオA & Zoom

シリーズ企画「身体との共生のために 〜21世紀の自己と身体をめぐる対話〜」
第7回 出生女児のみに発現し性腺機能不全を主病態とするターナー症候群当事者とその家族の「生きづらさ」とはなにか——寛解していれば彼女たちは生きづらくないと思っていた——

 2025年7月から、シリーズ企画「身体との共生のために 〜21世紀の自己と身体をめぐる対話〜」をスタートしました。この企画は科研費(23K12596)のプロジェクトと東京大学UTCPとの共催の企画となります。
 
 この企画では、哲学、人類学、社会学、医学、心理学、ファッション、演劇、音楽など様々な専門領域で、「身体」にひろく関連するご研究・ご活動をなさっている方々を、登壇者としてお迎えします。
 登壇者の方々のレクチャーやインタビューを通して、「私たちは自己の身体の他者性とどのように付き合っているのか」、「現代社会に特有の身体観を規定する要素にはどのようなものがあるか」といったことを検討したり、身体に関して現代の人々がかかえる様々な葛藤に対する処方箋を導くような議論をしていきたいと考えています。


第7回 出生女児のみに発現し性腺機能不全を主病態とするターナー症候群当事者とその家族の「生きづらさ」とはなにか——寛解していれば彼女たちは生きづらくないと思っていた——

話題提供者:高口僚太朗(長岡技術科学大学大学院工学研究科講師)

 近代医療の技術的達成は、患者が「寛解者」として長く生きることを可能にしました。この「寛解者」には、本報告で扱うターナー症候群当事者も含まれています。アーサー・フランクが提唱する「寛解者の社会」では、病気と健康との前景・背景の関係が相互浸透しながら徐々に進行していくとされています(Frank1995)。すなわち、人びとはこれまでの生活へと復帰するものの、かつての正常であった状態に完全に戻ることはありえないということです。これは、病いがもたらすつらさを抱えながら日常生活を送るということにほかならないのではないでしょうか。
 こうしたつらさに、医療従事者は、あくまでも、病気がもたらす身体的な苦痛や不自由に向き合うことで対処します。そこでは、ほとんどの場合、検査値や患者の訴えを中心に、当事者の健康状態が観察されます。
 一方で、当事者自身のつらさは、何もそうした身体的側面に限定されるものではありません。病気にかんするつらさは、日常生活をスムーズに送ることができないつらさ、人生全般への不安などさまざまなつらさが入り混じるものではないでしょうか。
 そこで本報告では、ターナー症候群の当事者とその家族を事例に、寛解者の生きづらさの一端を示したいと考えています。

日時:2025年11月22日(土)13:00-15:00
場所:ミライエ長岡5階スタジオA&Zoom
対面参加の方:こちらからお申し込みください
オンライン参加の方:こちらからお申し込みください


♦︎講師紹介♦︎
高口僚太朗(こうぐち・りょうたろう)
福岡県生まれ。長岡技術科学大学大学院工学研究科講師。筑波大学大学院人文社会科学研究科博士後期課程から、日本学術振興会特別研究員、岐阜大学助教などを経て現職。専門は社会学、心理学。


シリーズ企画のコンセプトはこちらからご覧ください。


主催:
JSPS科研費「タトゥーの社会問題化とファッションとしてのタトゥーのカテゴリー化実践に関する考察」
(研究代表者:山田理絵、23K12596)
共催:
東京大学大学院総合文化研究科・教養学部附属「共生のための国際哲学研究センター」(UTCP)上廣共生哲学講座
後援:長岡市


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