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シリーズ〈思考のレトリック〉第2回:星野太「放物線状の超越——ミシェル・ドゥギーと「誇張」の詩学」

終了しました
Date:
2013年4月26日(金) 16:30-18:00
Place:
東京大学駒場キャンパス101号館2階研修室

シリーズ〈思考のレトリック〉第2回

発表者:星野 太(UTCP)
発表タイトル:放物線状の超越——ミシェル・ドゥギーと「誇張」の詩学

司会:文景楠(UTCP)

〈要旨〉
 フランスの詩人・哲学者であるミシェル・ドゥギーは、1984年に「大–言」という奇妙な題名のテクストを発表する。当初、雑誌『ポエティーク』に掲載されたこの論考は、その後ドゥギー自身も編集に加わった論文集『崇高とは何か』に再録される運びとなる。カントやバークのそれでなく、偽ロンギノスの「崇高」に新たな光を投げかけたこのテクストは、同時代の「崇高」をめぐる哲学的テクストのなかでもいささか特異な位置を占めていると言えるだろう。

 発表者はかつて、この「大–言」というテクストを出発点としつつ、今日までのドゥギーの作品に散見される独特な「崇高」の定義に着目したことがある。ドゥギー自身によって「放物線状の超越(transcendance parabolique)」と呼ばれるように、それは「超越」という主題をめぐるドゥギーの詩学の核心の一端を占めているように思われるからである。今回の発表では、前述の拙論(「放物線状の超越——ミシェル・ドゥギーにおける「崇高」の誇張的読解」)の内容を辿りつつ、近年発表されたドゥギーの複数の著作(『世界における終焉』および『エコロジック』)にも言及する。そして最終的には以上の議論を、「詩学」をめぐるより広い文脈へと拡張することを試みる。

〈参考文献〉
・Michel Deguy, Écologiques, Paris : Hermann, 2012.
・Michel Deguy, La fin dans le monde, Paris : Hermann, 2009.
・星野太「放物線状の超越——ミシェル・ドゥギーにおける「崇高」の誇張的読解」(『表象06』、月曜社、2012年、220-235ページ)

使用言語:日本語|入場無料|事前登録不要

SERIES_2_HOSHINO.jpg

ポスターをダウンロード

主催:東京大学大学院総合文化研究科・教養学部付属 共生のための国際哲学研究センター(UTCP)上廣共生哲学寄付研究部門/科学研究費補助金(若手研究B)「西洋近代における「崇高」の思想史:美学および関連諸学への領域横断的アプローチ」(研究代表者:星野太)


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