〈哲学×デザイン〉プロジェクト30
「障壁を越えて、出会いにかける」

　出会いは、人と人とが対面するたびに生じているようで、決してそんなことはない。四六時中いっしょでも、出会えていないと感じることはしばしばだ。出会いの可能性を端から悲観している人も、きっといるだろう。
　しかし非日常的な、出会いの困難が際立つ場において、それでも（というより、それゆえに）出会いを諦めるわけにはいかない場合がある。居場所を失った子ども・若者たちに出会うため、名古屋の繁華街に着ぐるみ姿で立ち、声をかけ続けてきた荒井和樹さん。集中治療の現場で、緊急度・重症度が高く、意思の表示や決定が難しい患者と家族に対し、その声を聴く関わりを続けてきた野口綾子さん。そのいずれの出会い方も、私たちの日常からは遠く隔たって特異だ。しかしだからこそ、お二人との対話は、ついつい理想化しがちな「出会い」の現実の可能性を、私たちが考え始める糸口を与えてくれるはずだ。

日時　2021年9月20日(月・祝) 14：00-17：00
場所　Zoom開催

入場無料・事前登録制（申込はこちら↓）
https://u-tokyo-ac-jp.zoom.us/meeting/register/tZUodOuoqT4vGdHXWSt9exydNnw6-RF43JmJ

ゲスト
　荒井和樹さん（全国こども福祉センター設立者）
　野口綾子さん（急性・重症患者看護専門看護師）

ホスト
　梶谷真司（共創哲学提唱者）
　中里晋三（養育研究者・NPO代表）

〈主催〉
東京大学大学院総合文化研究科・教養学部附属「共生のための国際哲学研究センター」（UTCP）
日本学術振興会科学研究費基盤（C）「デザインとの協同による共創哲学の理論と実践」（代表者：梶谷真司）