Title: | 【関連イベント】駒場人文学研究会第2回ワークショップ 東アジアにおける<故郷>終了しました |
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Date: | 2018年9月14日(金)14:30-17:30 |
Place: | 東京大学駒場キャンパス18号館コラボレーションルーム4 |
「故郷喪失」を経験させられた近-現代人は大抵<故郷>のイメージを抱いている。それは例えば、「古代」、「農村」、「地方」、「自然」もしくは「共同体」の原風景への志向として、復古主義や農本主義、ロマン主義といった形をとり、文学、歴史、宗教、哲学、民俗学、政治思想など様々な領域の言説に現れる。<故郷>はつねに過去から分離しつつある現在においてこそ意識されるが、「現在」は何も現代人の専有物ではない。いつの時代もその「現在」があり、それを生きる人々は<故郷>を想像・追憶してきた。しかし想起される<故郷>はあくまでイメージである以上、実体としての故郷と区別される。だとすれば<故郷>は、そこへの回帰が夢見られる「起源」は、もしかしたら最初から存在せず、遡及的にしか語りえないものとして発見される。いったい<故郷>とは何なのか、どのように表象されてきたのか、不在かもしれない<故郷>を、このノスタルジーを語ることはいま・ここにおいて何を意味するのだろうか。このような問題を考えるべく、今回のワークショップは「東アジアにおける<故郷>」をテーマとし、<故郷>および広い意味での<故郷的なもの>をめぐる言説・事象について議論したい。
開催情報
【開催予定日】2018年9月14日(金)14:30〜17:30
【使用言語】日本語
【発表時間】一人20分
【開催場所】東京大学駒場キャンパス18号館コラボレーションルーム4
※会場が決まりました。
【アクセス】井の頭線・駒場東大前駅で下車。駅より徒歩0分。
参加者募集 ※募集を締め切りました。
【募集対象】専門分野や研究地域を問わず、今回のテーマについて論じてみたいという大学院生
【募集人数】6人(応募者が6人を超えた場合、要旨の審査を行う)
【応募方法】氏名、所属、専門分野、発表題目(仮題でも可)、発表要旨(日本語で600字前後)を電子メールで送付
【応募先】駒場人文学研究会 E-mail: komabajinbunken[at]gmail.com
【応募締切】2018年8月15日(水)
プログラム
14:30-14:50 桑原紗綾(一橋大学)
「満洲国時代」代表作家 古丁――雑文集から見るその創作態度
14:50-15:10 陳雪(一橋大学)
『東南日報』からみる戦時下の中国における現代美術の動向
15:10-15:50 自由討論
16:00-16:20 賈海涛(一橋大学)
上海文学における地図の研究――『城市地図』を中心に
16:20-16:40 田中雄大(東京大学)
男根(ファルス)から根茎(リゾーム)へ――謝裕民「アンボン休暇」における根(ルーツ)探しとSinophone Literature
16:40-17:20 自由討論
17:20-17:30 総合討論
駒場人文学研究会について
本研究会は駒場キャンパスを拠点にして、人文学研究に携わる若手研究者たちが、互いの研究について発表・批評できるような空間を作りたいという思いによって作られた、大学院生を主体とするものである。主に以下のことを目指したい。1.東アジア人文学研究に関わる若手研究者からなるネットワークの形成。2.哲学・思想、歴史、宗教、文学など人文学の異なる分野の研究者たちが「東アジア」について対話・議論できる場の確保。3.研究の「タコツボ」状態の打破、専門・地域を横断する人文知の再構築。4.人文学と現実のインタラクションへの探求。
(研究会の詳細はUTCPウェブページhttps://utcp.c.u-tokyo.ac.jp/events/2018/03/post_158/をご参照ください。)