【書誌情報】
石原孝二 編、斎藤環 編
『オープンダイアローグ—思想と哲学—』2022年、東京大学出版会
ISBN:978-4-13-060414-7
【目次】
はじめに(石原孝二・斎藤 環)
Ⅰ オープンダイアローグの思想の源流
1 オープンダイアローグの思想(石原孝二)
1 オープンダイアローグの特徴と7つの原則
2 オープンダイアローグの源流
3 オープンダイアローグの思想的基盤
4 哲学との対話へ
2 ベイトソンを学ぶのは何のため?──関係性言語という語学(·野村直樹)
1 開け、対話を!
2 属性言語と関係性言語
3 時をまたぐ言葉を『精神の生態学』で学ぶ
4 デカルトからベイトソンへ
3 ナラティヴ・アプローチとオープンダイアローグ(野口裕二)
1 共通点と相違点
2 セイックラ自身による言及
3 おわりに
4 コンテクストとしてのリフレクティング(矢原隆行)
1 はじめに
2 リフレクティング・チームの誕生とそれまでのアンデルセンの歩み
3 リフレクティング・トークとリフレクティング・プロセス
4 オープンダイアローグにおけるリフレクティング・トークと間
5 リフレクティング・プロセスとしてのオープンダイアローグ
5 バフチンの対話の哲学(河野哲也)
1 オープンダイアローグへのバフチンの影響
2 テキストと発話ジャンル
3 対話の応信性とコミュニケーション
4 腹話性と多声性
5 モノローグ的な対話とダイアローグ的な対話
II オープンダイアローグと現代の思想・哲学
6 「対話」の否定神学(斎藤 環)
1 はじめに
2 ただ「一体感」のためではなく
3 分析の主体、OD の主体
4 「臨床家ラカン」との訣別
5 「否定神学」について
6 否定神学の擁護
7 言語=隠喩
8 隠喩と身体
9 否定神学の身体的基盤
10 「逆説」の治療的意義
11 事例
12 「他者」の身体
13 結語
7 精神分析とオープンダイアローグ(松本卓也)
1 はじめに
2 精神分析とオープンダイアローグの臨床空間
3 精神病理学とラカンにおける主体
4 ラカンからガタリへ─オープンダイアローグとの距離
5 おわりに
8 現象学とオープンダイアローグ─フッサール、デネット、シュッツ(石原孝二)
1 フッサールの現象学
2 現象学的精神病理学
3 一人称複数の視点とヘテロ現象学
4 世界を共有するシステムとしてのオープンダイアローグ
5 シュッツの現象学的社会学
6 直接世界・同時代世界・先代世界
7 直接世界を維持するシステムとしてのオープンダイアローグ
8 意味連関の修復支援システムとしてのオープンダイアローグ
9 哲学対話とオープンダイアローグ(山森裕毅)
1 はじめに
2 哲学対話のおおまかな特徴
3 哲学対話の代表的な四つの形式
4 哲学カウンセリング
5 哲学対話とオープンダイアローグの学び合い
6 おわりに
10 ダイアローグの空間──哲学カフェ、討議、オープンダイアローグ(五十嵐沙千子)
1 哲学のカフェ
2 アジールと日常世界における討議
3 連帯するオープンダイアローグ
11 レヴィナスとオープンダイアローグ(村上靖彦)
1 序に代えて
2 顔とオープンダイアローグ
3 師としての他者
4 貧しい他者
5 タルムードとオープンダイアローグ
おわりに──すべての思想を対話に置き換えること(斎藤 環)
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