Projects - 上廣共生哲学寄付研究部門

L3 Philosophy for Everyone(哲学をすべての人に)

本プロジェクトは、「対話」を軸として、哲学をあらゆる場、あらゆる人に開放していく。それは、問い、考え、語るというきわめてシンプルでありながら、哲学の原点でもあるような営みを「共同作業」として行う試みである。そしてこのような「哲学対話」を過去3年間、哲学カフェ、学校での哲学教育、地域のコミュニティ作りなどの場で行ってきた。そこでは年齢、世代、性別、職業、国、文化など、バックグラウンドが異なる様々な人々がともに対話をすることで、おのずと互いの立場、前提が浮かび上がり、思考が深まり、あるいは広がるという哲学的な次元が開かれる。しかも同時に、お互いの差異を承認しつつ共感をするというまさに「共生」の実践が可能になる。昨年度は、L2プロジェクトの当事者研究とも連携し、また演劇関係者、デザイナー、農家、医療関係者、地域コミュニティで活動する主婦や高齢者など、大学の外の人との協同も新たに始まった。こうした活動を通して、哲学対話の可能性は、プロジェクトを始めた当初より格段に広がった。今後は、これまでと同様いろんなテーマでワークショップを開催しつつ、国内外の実践家、専門家、教育関係者とのネットワークをさらに拡張して、専門分野や大学の外部の人たちとのコラボレーションを増やしていきたい。
定期的に(2週間に1回程度)行っている研究会も、すべての人に開かれており、研究者、学生以外に、学校の教員、NPOの代表やメンバー、主婦、様々な業種の人が参加している。ファシリテーションの練習、対話のメソッドの開発、企画の検討、報告、対話の素材の開発などを行っている。

コーディネーター 梶谷真司(東京大学大学院総合文化研究科・超域文化科学専攻)

*2012年度のL3プロジェクト「共生の政治国際会議」はL1プロジェクト「東西哲学の対話的実践」に統合。新L1のプロジェクト・コーディネーターは中島隆博・石井剛となる。

P4E研究会
通常は2週間に1度、火曜日の午前中に研究会を開いています。実践の報告、ファシリテーションの練習、対話の素材となる本の制作など、さまざまな研究と活動を行っています。研究会情報は、Facebookページで案内していますので、参加を希望される方は、そちらをご覧ください。
Facebookページ:Philosophy for Everyone(P4E)

哲学対話のイベントや授業をご希望の方は、ご相談に応じます。
連絡先:梶谷真司(kajitani [atmark] fusehime.c.u-tokyo.ac.jp)


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