本プログラムでは、臨床家および表象文化論の研究者と連携しながら、精神分析の歴史的・理論的研究と哲学の研究を接続することで、精神分析の学際的な研究を基盤とした、文化をめぐる包括的な視野を新たに切り開くことを目指す。文化は、欲望の表出ないし表現を可能にするさまざまな装置を内包しているが、精神分析の「無意識の欲望」という概念はこれを根底的に再問題化した。この再問題化を出発点に、芸術をはじめとした欲望の媒介のさまざまな文化的形態の研究をとおして、本質的に「批判」的な、欲望に固有の所与性をめぐる問いを問う、欲望の「エステティクス(美学=感性論)」の可能性を追求してゆく。
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