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Title:

トニーノ・グリッフェロ教授による講演「Atmospheres and Felt Bodily Resonances」

要登録
Date:
2024年1月11日木曜日 17:00-19:00
Place:
東京大学駒場Iキャンパス 101号館2階 24号室(研修室)オンライン配信有(zoom)

 ローマ大学トール・ヴェルガータ校(哲学・感性学)のトニーノ・グリッフェロ教授による講演会を開催します。講演題目は「Atmospheres and Felt Bodily Resonances」です。雰囲気体験・経験における身体的共鳴(resonances)に焦点を当てた、「雰囲気」と直接的な「身体 (Leib)」経験の関係を還元主義的な観点を斥け分析する美学・感性学のアプローチをとるグリッフェロ先生の講演です。「雰囲気」や「身体」についてご興味のある方はぜひお気軽にいらしてください。
 1960年代に「新現象学」(Neue Phänomenologie)を体系化させたヘルマン・シュミッツ (Hermann Schmitz)は人間の感情のことを「溢れ出す雰囲気」(ergossene Atmosphären)と定義しました。人間の前反省的な身体経験を基盤とし、それ自身が周囲にある環境との身体的コミュニケーションの中にあり続けていることをシュミッツは強調し、「雰囲気」という掴み取りづらく捉えられがちな現象をあえて「準物体」(Halbding)と捉えることで、感情を人間の「内」にあるものとして考える「内面投入(論)」(Introjektion)を斥けました。その後、シュミッツの身体現象学(Leibphänomenologie)に応えながら、独自の形で「雰囲気の感性学」(Ästhetik der Atmosphäre)を確立させたゲルノート・ベーメ(Gernot Böhme)によるアプローチを受け、現在ドイツ国内外で「雰囲気」という現象を感性学の一分野として捉える動きが発展しています。このような流れの中で、今回ご講演くださるトニーノ・グリッフェロ先生は、現在イタリア語・英語を中心に雰囲気体験・経験の可能性とその責任について、建築や芸術体験といった幅広い分野を焦点に置きながら研究を進められています。現在研究滞在中の神戸大学大学院人文学研究科では、ゲルノート・ベーメの指導のもと2014年に博士論文を書かれた久山雄甫准教授率いる雰囲気学研究所にて、招聘教授として滞在されています(2023年12月から2024年2月)。

講演内容:
雰囲気経験における前反省的な身体的経験(体験)、特に感性的知覚の構成的役割を還元的主義的・内面投入主義的(Introjektion, introjektivistisch)な立場を取らずに概観する。

講演題目 : 「Atmospheres and Felt Bodily Resonances」
講演者: トニーノ・グリッフェロ(ローマ大学トール・ヴェルガータ校 哲学・感性学 教授/ 神戸大学大学院人文学研究科招聘教授)

開催日時 : 2024年1月11日(木)17時から19時
開催場所 : 東京大学駒場Iキャンパス 101号館2階 24号室(研修室)(Zoom配信有: ハイブリッド)
開催言語 : 英語
オンライン参加をご希望の方は、以下のリンクよりご登録ください。
https://forms.gle/haVsYEeVcwdCtwf76

コメンテーター : ロレンツォ・マリヌッチ(東北大学大学院文学部文学研究科総合人間学専攻
芸術人間学講座 准教授)
司会 : 桑山裕喜子 (共生のための国際哲学研究センター 特任研究員)

主催 : 東京大学大学院総合文化研究科・教養学部附属 共生のための国際哲学研究センター(UTCP)
東京大学東アジア芸文書院 (EAA)

協力 : 神戸大学人文学研究科 神戸雰囲気学研究所 (KOIAS)

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