Title: | 【関連イベント】研究会「臨床対話の倫理−A. フランクにおける語りと時間感覚の観点から−」要登録 |
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Date: | 2023年1月17日(火)14:00-16:00 |
Place: | 明治大学駿河台キャンパス 1065教室(対面&オンライン同時開催) |
【関連イベント】
研究会「臨床対話の倫理−A. フランクにおける語りと時間感覚の観点から−」
日時:1月17日(火)14:00-16:00
対面&オンライン(zoom)同時開催
対面会場 明治大学駿河台キャンパス 1065教室
アクセスマップ
https://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/access.html
キャンパスマップ
https://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/campus.html
参加自由/要登録(対面・オンライン参加のいずれの場合も、1月10日(火)までに以下にご登録ください。
https://docs.google.com/forms/d/13Qz8dq4hUpi69B-7HmOFGbnq3XEfjX5oIrNNY0o3wgs/edit
主催:科研費 基盤研究(B)ケア実践の現場における「対話」を倫理的・法的に基礎づけるための研究(代表:宮坂道夫)
講演者:
早川正祐氏(東京大学大学院人文社会系研究科「死生学・応用倫理センター 上廣死生学・応用倫理講座」特任准教授)
コメンテーター:
宮田晃碩氏(東京大学大学院総合文化研究科・教養学部附属「共生のための国際哲学研究センター(UTCP)上廣共生哲学講座」特任研究員)
司会・コメンテーター:
池田喬(明治大学文学部教授)
14:00-14:10 趣旨説明
14:10-14:40 講演:早川正祐氏「意思決定支援の倫理とカイロスの共有――本人の時間感覚に寄り添う」
14:40-14:55 コメント1:宮田晃碩氏
14:55-15:10 コメント2:池田喬
15:10-15:30 早川氏からのリプライ
15:30-16:00 全体討議
「対等の立場に立ち、双方向的な言葉のやり取りを行う」という意味での対話が、医療従事者の倫理規範の中で正当な地位を与えられたのは、ごく最近のことにすぎない。それゆえ、現時点では、臨床対話を基礎づける倫理的基盤の脆弱さが目立っている。特に、臨床対話の倫理は、対等性や双方向性と同時に、ケア者と被ケア者の非対称性を考慮したものである必要がある。
例えば、咽頭がんの患者に対して、医師が「手術をすれば声が出せなくなるが、10年間生きられる可能性は高まる」と手術を勧めているのに、患者が「私は教員であり、声が出ず授業ができなければ、他にできる仕事はない」と拒絶している状況について、倫理的にはどのように考えればよいのだろうか。従来の生命倫理の方法論のように倫理原則(自律原則、無危害原則等)に還元して対立点を整理するのではなく、医師と患者の「物語の不調和」として捉えた上で、対話的手法によってその解決を試みるという可能性がある。(以上の内容は当科研の申請書類による。ただし、適宜アレンジを加えてある。)
本ワークショップではこの可能性について、A. フランク(『傷ついた物語の語り手――身体・病い・倫理』鈴木智之訳、ゆみる出版、など)における語りと時間感覚の観点から掘り下げて考える。具体的には、まず、このテーマに深く関連する論文「意思決定支援の倫理とカイロスの共有――本人の時間感覚に寄り添う」(『死生学・応用倫理研究』27号、2022年3月)を発表された早川正祐氏から、この論文を元にした講演をしていただく。次に、フランクの同著をハイデガー『存在と時間』の現存在分析と関連づけて論じる博士論文を最近完成させた宮田晃碩氏と、当研究会主催科研メンバーから池田喬が、講演に対してコメントする。その後、参加者全体でのディスカッションの時間をもちたい。
*早川氏の論文へのリンク:
https://researchmap.jp/read0142788/published_papers/36240815
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