Title: | シンポジウム「歴史・価値・系譜学」要登録 |
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Date: | 2021年5月8日(土)14:00-17:00 |
Place: | オンライン開催(Zoom) |
シンポジウム「歴史・価値・系譜学」
【日時】2021年5月8日(土)14:00-17:00
【会場】オンライン開催(Zoom)
【申込方法】(要登録)(※人数制限はありません。)
以下のリンク先のフォームに必要事項を入力いただき、送信してください。
https://u-tokyo-ac-jp.zoom.us/meeting/register/tZIlduGrqD0qE9a8YVO2ug8_Q4_8fX3-dHPG
【発表者】(50音順)
・中西淳貴(東京大学大学院人文社会系研究科 / ハイデガーの哲学・フランス現代思想)
・柳瀬大輝(東京大学大学院人文社会系研究科 / メルロ=ポンティの哲学・現象学)
・渡辺一樹(東京大学大学院人文社会系研究科 / 英米圏の道徳哲学)
司会:竹峰義和(東京大学准教授)
【企画趣旨】
歴史と哲学の関係を、「価値の転換」というテーマから問う。哲学は、永遠の真理を扱うように思われる一方、歴史との繋がりを欠いてはならないように思われる。とりわけ、価値を問う際に、哲学は歴史と結びあうのではないか。「歴史は哲学の問題になるのか」、「哲学と歴史はどう切り結ぶのか」、「哲学は歴史と関わりながらいかに価値を転換するのか」、「系譜学とはいかなる方法なのか」。これらの問いについて、研究の蓄積が少ない哲学者たちの思考を紹介する。
【参加方法】
・参加費無料
・要事前登録 (最大300人)
【発表題目】
・渡辺一樹
(タイトル)暴きと証し:バーナード・ウィリアムズにおける二つの系譜学
(要旨)バーナード・ウィリアムズの系譜学の方法と内容を紹介する。系譜学は哲学史的に言って二つの使い方がある。①ある事象・制度の由来を暴くこと(ニーチェ)と、②事象・制度の成り立ちの証しを立てること(ヒューム)である。これを踏まえ、本発表は、ウィリアムズが道徳について暴きの系譜学を行いつつ、真理への意志・誠実さについて証しの系譜学を行なったことを示す。
・柳瀬大輝
(タイトル)なぜ歴史は哲学において問題にされなければならないのか? −ヤン・パトチカにおける《歴史化された超越論的哲学》−
(要旨)いかにして超越論的哲学のカント的形態と対決するか? 20世紀の「大陸哲学」の主要な問題系の一つは明らかにこの点に存していた。本発表の目的は、そうした超越論的哲学の変革という視点からチェコの哲学者ヤン・パトチカの思索を紹介することである。その際、以下の二つの点を取り上げる。第一に、パトチカが超越論的主観の「現象的領野」への解体によってその可能性を示した「非主観的超越論的哲学」の理念の内実と射程を示す。第二に、そうした「領野」の形成が歴史において捉えてられていることを指摘し、その上で経験の構造の変動、価値転換についてのパトチカの語りを紹介する。
・中西淳貴
(タイトル)坂部恵における「仮面」の論理と倫理
(要旨)私たちが生きる「現実」は、ほんとうにそれでしかありえないものなのだろうか。別の現実を探し、それを生きることはいかにして可能になるのだろうか。坂部恵は、ひろく「価値転換」と呼ばれるこの問いを引きうけ、それに「仮面」という事象からアプローチしてゆくことになった。本発表は、坂部そのひとの哲学の地図を素描したうえで、価値転換的な思考にとって「仮面」という概念のもつ意義を明らかにすることを目指す。
【プログラム】
14:00-14:10 シンポジウムの趣旨説明
14:10-14:50 発表1・質疑応答(渡辺一樹)
14:55-15:35 発表2・質疑応答(柳瀬大輝)
15:40-16:20 発表3・質疑応答(中西淳貴)
16:20-17:00 全体質疑応答・討議・閉会の挨拶
【主催】
東京大学大学院総合文化研究科・教養学部附属 共生のための国際哲学研究センター(UTCP)