Title: | UTCP Trans-Asian Humanities Seminar 人文亞洲研討班(第七回)終了しました |
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Date: | 2018年6月28日(木)15:00-16:30 |
Place: | 東京大学駒場キャンパス101号館2階研修室 |
UTCP Trans-Asian Humanities Seminar 人文亞洲研討班(第七回)
探索と連絡:身体の表と裏
日時: 2018年6月28日(木)15:00-16:30
場所: 東京大学駒場キャンパス101号館2階研修室
発表者: 楊祐羽 Yang Yu-yu (交通大学 社会與文化研究所)
コメンテーター: 梶谷真司(東京大学)
Language: 日本語
【Abstract】
人体をめぐる様々な知識が確立されたが、身体の特定の場所を観察することで別の場所に発生した変化を見極める際の両者の相対関係も注目すべき知識の一部分であろう。しかし、このとき体内の情報は如何なる経路を通じて、兆候として感知されるのか?解剖学的に規定された経路に沿って伝達されることは、果して必要なことなのか?医療的意義から言えば、診断後にこうした連絡が逆方向から調整が加えられることはないのか?人体の厚さを考慮すれば、表面からある範囲を選択して刺激を与える場合、もし技法が異なれば、施術の段階や深さも異なるため、その場所から読み取り、その場所が発信する情報にも差異が生まれる可能性がある。こうした点に関して、東洋医学の理論では脈診や鍼灸において典型的な解釈がなされる。しかし、一方で現代では足や耳の所謂「反射区」に直接刺激を与える方法があるが、これは西洋医学から部分的に影響を受けたものである。顔面や内臓間の結びつきが及ぶレベルにおいて、人体が処理する情報が非常に豊富であることを説明し、日本の江戸時代の興味深い例をいくつか紹介する。