Title: | 【関連イベント】MDF対談 Vol.3 小林康夫×池上高志要登録 終了しました |
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Date: | 2014年1月11日(土) 16:30-18:00 |
Place: | 三鷹天命反転住宅 |
小林氏との出会い
赴任当時、東大の駒場キャンパスでは、駒場寮を廃寮にするかどうかでおおもめにもめていた。大学当局(!)は教官を全員招集して、学生とのにらみ合いが続いていた。小林さんは、力強く陣頭指揮にあたられ、ぼくは一教官として、あまり気の進まない業務に嫌気がさしていた。なんとなくさぼりがちだった学生とのにらみ合い、こういうことに時間を使うのではなく機動隊でも導入したら、という僕を小林さんがギョロっと睨んで一言、それは歴史的に出来ないよ、池上くん。そんなのが小林さんとの出会いであった。その時からの付き合いである。付き合いと言っても恐れ多くて話したことはなく、もったいない年月が流れていった。
そののち、駒場キャンパスに新しい建物が出来た時、荒川修作がくるというので出かけて行ったらば、その司会が小林先生であった。その後、ぼくもアートに関わるようになり、アラカワさんとも親交が生まれ、そして小林さんと話す機会も巡ってきた。小林さんは、明瞭に言葉を使う。その言葉が美しい。
貝殻のパターンがつくるクラス4の話をしたことがきっかけとなって、そののち小林さんと話すようになり、僕のやってることの非常に明晰な説明をかいてもらったことがある。言葉とは力でありアートである。現在、小林さんは、生命のかたち、ということに興味を持ち、その言葉をさがしている。ぼくが探索してきた複雑系、人工生命、そしてMassive Data Flowsがその言葉にならないか。その辺から、会話を始めてみたい。
池上高志
小林康夫
東京大学大学院総合文化研究科 教授
1950年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科比較文学比較文化専攻博士課程満期退学。パリ第10大学記号学科博士号取得。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授(表象文化論専攻)。著書に、『不可能なものへの権利』(89年)、『無の透視法』(89年)、『起源と根源』(91年)、『光のオペラ』(94年)、『身体と空間』(95年)、『出来事としての文学』(95年)、『建築のポエティクス』(97年)、『大学は緑の眼を持つ』(97年)、『思考の天球』(98年)、『青の美術史』(99年)、『表象の光学』(03年)、『知のオデュッセイア』(09年)、『歴史のディコンストラクション』(10年)、『存在のカタストロフィー』(12年)、『こころのアポリア』(13年)、『ミケル・バルセロの世界』(13年)ほか、編著、翻訳多数。
池上高志 複雑系の科学者
1961年生まれ。大学で教授として教鞭を執る傍ら、複雑系科学研究者として、アートとサイエンスの領域を繋ぐ活動も精力的に行う。音楽家、渋谷慶一郎とのプロジェクト「第三項音楽」や、写真家、新津保建秀とのプロジェクト「MTM」、宮島達男とのプロジェクト、生命体のような動きをするガジェット「LIFE I-model」など、その活動は多岐にわたる。著書:『生命のサンドウィッチ理論』(講談社、2012)、『動きが生命をつくる――生命と意識への構成論的アプローチ』(青土社、2007)、共著:『複雑系の進化的シナリオ』(朝倉書店、1998)、『ゲーム――駆け引きの世界 (東京大学公開講座)』(東京大学出版会、1999)、共訳書:Andy Clark著『現れる存在』(NTT出版、2012)など。
開催日時:2014年1月11日(土)
開演:16:30(開場 16:00/終了予定 18:30)
会場:三鷹天命反転住宅 In Memory of Helen Keller 気配コーディネーティングの部屋
入場料/定員:3,500円(ドリンク・軽食込み)/30名
お申込方法
下記申込みフォームよりお申込みください。お申込みが多数の場合、先着順とさせていただきます(お一人につき1回、2名様まで)。
http://www.rdloftsmitaka.com/2014mdf03
主催・お問い合わせ先:岡瑞起/田代郁子(massivedataflow [at] gmail.com)
協力:ABRF, Inc.