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Title:

【関連イベント】道徳心理学コロキアム:第3回ワークショップ『自由意志の認知』

終了しました
Date:
2013年10月26日(土) 13:20-16:50
Place:
東京大学駒場キャンパス5号館521号室

13:20-15:00 渡辺匠・櫻井良祐・唐沢かおり(東京大学)「人々の自由意志信念とその社会的機能の再検証:自由意志とは何であり、何をもたらすのか?」

自由意志に関する問題は、哲学や脳科学などの領域を中心として議論が進められてきた。その一方、近年社会心理学の領域でも、人々の自由意志信念やその社会的機能について本格的に研究が始まっている。本発表は社会心理学や実験哲学、著者が実施した研究結果を概観したうえで、これらの実証研究における課題や今後の方向性について議論をおこなう。主な論点は次の3つである。1.人々の自由意志信念は理性的意志だけではなく衝動的意志をふくむ。2.決定論の真偽にかかわらず、行為者性に関する信念が社会的行動を規定する。3.自由意志信念の強さや社会的機能は、その対象となる主体に応じて変化する。以上の3点をふまえ、社会心理学の観点から「自由意志」という概念について再考したい。

15:10-16:50 鈴木貴之・土屋耕治(南山大学)「自由意志と道徳的責任にかんする判断の心的メカニズム」

われわれは、他人の行動を賞賛・非難したり、反社会的な行動に刑罰を科したりする。これらの実践の背景には、われわれは自由意志を持つという前提があると考えられる。これは本当だろうか。われわれは、行為者の自由意志や道徳的責任が割り引かれるようなシナリオを参加者に多数提示し、さまざまな要因について質問した。その結果明らかになったのは、自由意志にかんする判断は意図にかんする判断との関連性が強いが、道徳的責任にかんする判断と自由意志にかんする判断は、つねに強い関連性を示すわけではないことである。また、われわれは、同様の調査を哲学者・社会心理学者にたいしても行った。この結果をもとに、自由意志・道徳的責任にかんする信念と、個別のシナリオにおける自由意志・道徳的責任の判断の関係についても論じたい。

MPC_WS2.jpg

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使用言語:日本語|入場無料|事前登録不要

※このワークショップは、サントリー文化財団「人文科学、社会科学に関する学際的グループ研究助成」により支援されています。


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