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Title:

【関連イベント】道徳心理学コロキアム:第1回ワークショップ『道徳認知の神経基盤』

終了しました
Date:
2013年7月31日(水)13:00‐16:00
Place:
東京大学駒場キャンパス16号館107

13:00-13:10 司会挨拶

13:10-14:00 飯島和樹(東京大学)「道徳判断における心的帰属の役割について:神経科学の観点から」

直観的に行われる道徳判断がどのような要素によって左右されているかを明らかにすることは,道徳認知の計算メカニズムを解明するうえで重要な一歩であり,関連する神経基盤の探求の基盤を与えるものである.本発表では,道徳的動作主 agent と道徳的被動者 patient の二項を割り当てる心的帰属の働きこそが,道徳判断のコアであるとする仮説について議論する.特に,道徳的悪についての判断において,道徳的動作主への意図性の帰属が重要な決定要素であることを示す神経科学の諸研究を検証し,道徳的動作主への意図性帰属に関して右側頭頭頂接合部 right temporo-parietal junction が果たす役割,および当領域が他領域と結ぶ関係性について議論したい.

14:10-15:00 蓬田幸人(玉川大学)「説得による社会規範の変容の神経基盤」

社会規範は人間の社会行動を規定する重要な要因であり、現代社会においては対人間あるいはメディアを介した説得的なコミュニケーションに よって動的に変化し続けている。本研究では説得による社会規範の変容の神経基盤を明らかにするため、参加者がある社会規範に対する態度を 変更するように説得を受けている際の脳活動を機能的MRI法で計測した。結果、社会規範に対する説得全般には これまで社会認知や道徳判断に関わるとされてきた前頭前野内側部や頭頂側頭連合部などの脳領域が関与していることが明らかになった。また、社会規範に対する反対的な態度を誘導する説得特異的に、左中側頭回および左縁上回が関与することが明らかになった。

15:10-16:00 太田紘史(東京大学)「知覚と直観:非推論的な道徳認知を探る」

この約10年間を通じて、道徳判断に関する心理学的研究と神経科学的研究が急速に進められてきた。そしてそのなかで、道徳直観が推論を始めとする他の心理過程とどのように相互作用するのかについて、いくつかの理論が提案されてきた。しかし、道徳直観自体がどのような作動原理に従っているのかについては、ほとんど検討されてこなかった。今回の発表では、道徳直観の可変性が行為表象を軸とする規則的パターンに従っていることを指摘したうえで、それに関わりうる神経過程について検討し、とりわけ行為に関する知覚的な神経表象がその一部を構成する ことを提案したい。

使用言語:日本語|入場無料|事前登録不要

※このワークショップは、サントリー文化財団「人文科学、社会科学に関する学際的グループ研究助成」により支援されています。

MPC_WS1.jpg

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