Title: | 上映会『フタバから遠く離れて』終了しました |
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Date: | 2012年11月28日(水)18:30-21:00 |
Place: | 東京大学駒場キャンパス18号館4階コラボレーションルーム3 |
上映+ディスカッション『フタバから遠く離れて』
舩橋淳(本作監督)✕ 佐藤良明
日時:2012年11月28日(水)18:30-21:00
場所:東京大学駒場キャンパス18号館4階コラボレーションルーム3
使用言語:英語|入場無料|予約不要
上映作品『フタバから遠く離れて』
製作年:2012年|上映時間:96分|英語字幕付き
監督:舩橋淳|製作・配給:ドキュメンタリー・ジャパン
原発事故の「収束」を政府が発表した2011年11月、発電機からは放射能が漏れつづけ、半径20キロの避難区域は依然として無人のままだった。震災発生から一年以上が経ったいまも、避難した数千人の住人は、故郷に戻るための見通しをいまだ得られずにいる。
舩橋淳監督作『フタバから遠く離れて』が描くのは、避難区域の中に位置する小さな町の物語である。発電所から4キロの距離にある双葉町は、震災が起きた後ただちに町ぐるみで退去した。その間、原発作業員たちは三つのメルトダウン事故を沈静化しようと苦闘していた。千四百人を超える住民たちは、埼玉県の高校の廃屋に移住し、行き先のわからない未来と対峙することになる。
本作品は、未来を求め、正義を求めて呻吟する避難民たちの生活を丹念に描き出す。かつての双葉町の住民たち、そして地元の役人たちの広範にわたるインタビューを通して、知られざる日本の原子力経済の歴史があきらかにされる。
日本ドキュメンタリー映画の最良の伝統にしたがい、舩橋監督は、福島の避難民たちの状況を記録するのにきわめて長い期間をかけて住民たちの肉声を伝え、そして日常生活レベルにおいて政府のエネルギー政策が彼らに何を約束し、それがどのような矛盾をはらんでいたのかを問いただす。
この機会に皆様のご来場をお待ちします。上映の後はディスカッションと監督を交えての質疑応答があります。
舩橋淳:フィクションとドキュメンタリーのふたつの領域を横断するインディペンデント映画作家。アメリカ在住時に『エコーズ』(2001)、『ビッグリバー』(2006)を発表。2007年に帰国後、『谷中暮色』(2009)、『フタバから遠く離れて』(2012)、『桜並木の満開の下に』(2012)を完成させる。これらの作品は批評家から広く注目を集め、様々な国際映画祭に招待されている。
佐藤良明:専門はアメリカ文学とポピュラー音楽。著書に『J-POP進化論』(1999)、『ビートルズとは何だったのか』(2006)。グレゴリー・ベイトソン『精神の生態学』などの際だった訳業でも知られ、現在はトマス・ピンチョン全小説の翻訳を手がける。