Title: | 【関連イベント】社会学研究互助会 第3回研究会:前田泰樹『心の文法』合評会要登録 終了しました |
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Date: | 2012年9月9日(日)13:00-18:00 |
Place: | 成城大学(要事前登録。詳細は研究会ML にて告知) |
【関連イベント】
非エスノメソドロジー研究者にエスノメソドロジー研究を検討していただくことを趣旨とした 社会学研究互助会の第3回目です。 今回は前田泰樹さんの『心の文法』を取り上げます。
著者は 『概念分析の社会学 ─ 社会的経験と人間の科学』、『エスノメソドロジー―人びとの実践から学ぶ (ワードマップ)』の編者。
社会学研究互助会
http://socio-logic.jp/gojo.php#chronicles
評者
飯島 和樹 (UTCP/東京大学大学院 総合文化研究科)
井頭 昌彦 (一橋大学 社会学部)
山田 圭一 (千葉大学 文学部)
主催
社会学研究互助会
対象
前田泰樹『心の文法―医療実践の社会学』, 新曜社, 2008.
参加資格
研究会当日までに、対象を3回以上通読してこれる方
参加申込み
※参加希望者は 主催者 (contractio/at/gmail.com) 宛てに下記4点を記したメールをお送りください(8/30締切)。
なお、応募者多数の場合、記載日よりもはやく締切る場合があります。
1)氏名
2)所属と専攻あるいは関心
3)自己紹介
4)懇親会参加希望の有無
※件名は「『心の文法』合評会参加希望」と記してください。
評者・執筆者プロフィール
前田 泰樹
(東海大学 総合教育センター、社会学)
いわゆる「他者理解」の問題など、社会学の方法論や理論になじみの深い問いについて、それを実践の参加者たちにとっての課題へと差し戻して考えてきました。たとえば、患者(や病者)によって語られる「痛み」や「不安」はどのように理解され、受け止められるのかということは、医療や看護の実践の参加者たちにとって重要な課題として扱われています。こうした実践において用いられている人びとの方法論の記述をまとめた書物が、『心の文法』になります。現在は、もう一歩、医療や看護の実践から発せられてきた問いの方へと踏み出してみたいと考え、医療者との共同研究を中心に調査研究を行っています。
著書:
『心の文法―医療実践の社会学』(単著), 新曜社, 2008.
『エスノメソドロジー―人びとの実践から学ぶ (ワードマップ)』(共著), 新曜社, 2007.
『概念分析の社会学 ─ 社会的経験と人間の科学』(共著), ナカニシヤ出版, 2009.
飯島 和樹
(UTCP/東京大学 大学院総合文化研究科、言語神経科学)
脳の中で言葉がどのように処理されているのかについて,生成文法理論に基づき,脳機能イメージングなどの手法を用いて研究しています.特に予測的な文法処理の自律性について着目しています.最近は言語と音楽の神経メカニズムの共通性や,言語と意識の関係について検証しています.
共著:
飯島和樹, 酒井邦嘉「ことばの獲得と脳」. In: 『発達と脳―コミュニケーション・スキルの獲得過程 (脳とソシアル)』, 岩田誠・河村満編, 医学書院, (2010).
論文:
Iijima, K., Fukui, N. & Sakai, K. L.: The cortical dynamics in building syntactic structures of sentences: An MEG study in a minimal-pair paradigm. NeuroImage. Elsevier. 44, 1387-1396 (2009).
Inubushi, T, Iijima, K., Koizumi, M. & Sakai, K. L.: Left inferior frontal activations depending on the canonicity determined by the argument structures of ditransitive sentences: An MEG study. PLoS ONE. Pbulic Library of Science. (2012).
井頭 昌彦
(一橋大学 社会学部、科学哲学)
「哲学が諸学に先行して基礎づけを行う」とする「第一哲学」の理念を放棄し、哲学的自然主義という立場を採用した上で、認識論・存在論・科学哲学における諸問題に取り組んでいます。また、ロボット工学者や心理学者、神経科学者らと共に「痛みを感じられるロボットを作るにはどうすればよいか」という課題にも取り組んでおり、この件に関して社会学者とも有意義な連携ができればよいと考えております。
著書:
『多元論的自然主義の可能性?哲学と科学の連続性をどうとらえるか』(単著), 新曜社, 2010.9.15
『科学哲学 (ブックガイドシリーズ基本の30冊)』(共著), 人文書院, 2010.10.20
論文:
「スーパーヴィーニエンス・テーゼと存在論的コミットメント――物理主義の存在論的含意の把握に向けて――」『科学哲学』42-2(2009)
「分析性は理解不可能な概念なのか?――記述か規範的提案か――」『哲學』58号(2007)、など
山田 圭一
(千葉大学 文学部、ウィトゲンシュタイン研究・知識の哲学)
懐疑論的な問題を出発点として、言語や知識や心に関する様々な哲学的問題を考察しています。最近は、「世界って何だろう?」とか「見るってどういうことだろう?」といった問いにも関心があります。そうです、根が浮気症なのです。哲学者として一番面白いと思っているのは、ウィトゲンシュタインです。そのウィトゲンシュタインの精神が社会学の中で受け継がれていると聞いて、エスノメソドロジーに大変興味をもちました。
著書
『ウィトゲンシュタイン最後の思考―確実性と偶然性の邂逅』(単著), 勁草書房, 2009年。
『21世紀の哲学史―明日をひらく知のメッセージ』(共著、第10章「科学哲学」執筆), 昭和堂, 2011年。
論文
「他人の心の知りえなさについて―ウィトゲンシュタイン最後の思索から―」,『倫理学年報』(日本倫理学会編),第59号,1-14頁,2009年。
「帰属者の文脈主義モデルを用いた認識的規範の多元性の解明 -正当化の内在主義と外在主義の調停を目指して-」,『科学哲学』(日本科学哲学会 編), 弟44巻1号, 35-47頁, 2011年。