Title: | UTCPレクチャー「サドの倫理の裏側——ラカンによるサド侯爵読解」終了しました |
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Date: | 2011年11月18日(金)19:00-21:00 |
Place: | 東京大学駒場キャンパス18号館4階コラボレーションルーム3[地図] |
講演者:福田大輔(青山学院大学総合文化政策学部助教)
司会:原和之(UTCP)
使用言語:日本語
入場無料・事前登録不要
講演要旨
ジャック・ラカンによるサド侯爵読解は『精神分析の倫理』のセミネール(1959-1960年)から本格的に開始される。それは「カントとサド」論文(1962年)において大幅に手を加えられ、その後にさらに大きく展開されていくことになる。
しかしながら、これまでのラカンとサドについての先行研究では、「カントとサド」以後についての理論的発展についての配慮が完全に欠如しており、とくに幻想と行為についてのラカンの洞察が(かなり頻繁に)研究者たちの強引な読解によって閉じられている。
この発表においては『精神分析の倫理』と「カントとサド」の差異をまずくわしく確認したうえで、ラカンのサド読解の射程がどこまでのびているのかを示したい。
講演者プロフィール
パリ第八大学大学院精神分析科修士課程・博士課程での研究やフランソワズ・ミンコフスカ・センターなどにおける臨床活動を経て、現在、青山学院大学総合文化政策学部にて文化と精神分析の関係や芸術病跡学・芸術分析論を講じる。日本ラカン協会理事。フロイトやラカン、またドゥルーズやバルトの仕事をめぐる仏語・独語・日本語の論考多数。