Title: | 【共催イベント】シンポジウム:シオニズムの解剖――現代ユダヤ世界におけるディアスポラとイスラエルの相克終了しました |
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Date: | 2010年10月9日(土)13時−18時、10日(日)10時−18時 |
Place: | 東京麻布台セミナーハウス(大会議室) |
シンポジウム
《シオニズムの解剖――現代ユダヤ世界におけるディアスポラとイスラエルの相克》
◆日時:2010年10月9日(土)、10日(日)
◆会場:東京麻布台セミナーハウス(大会議室)
東京都港区麻布台1-11-5 TEL: 03-3582-2922
地下鉄日比谷線・神谷町下車E1出口(桜田通りを東京タワー方面へ徒歩3分)
◆主催:大阪大学グローバルCOE「コンフリクトの人文学国際研究教育拠点」
共催:東京大学グローバルCOE「共生のための国際哲学教育研究センター」(UTCP)
後援:京都ユダヤ思想学会
◆参加無料・事前登録不要
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◆概要
イスラエル/パレスチナ紛争は、現代世界が抱えるもっとも困難なコンフリクトの一つである。本シンポジウムでは、紛争の一方の当事者であるユダヤ人社会内部に見られる多様性や対立に焦点を当て、紛争の起源としてのシオニズム運動について再検討する。
シオニズム運動および建国後のイスラエル国家は、ユダヤ的伝統の中につねに脈打ってきたディアスポラの肯定論と否定論との緊張関係のなかにおかれてきた。そのため、シオニズム運動は、第一に、「ユダヤ・ナショナリズム」という外観に比して、伝統的なユダヤ教の価値体系とは大きく矛盾し、第二に、シオニズム内部の諸潮流間で複雑な対立を引き起こしており、また第三に、ユダヤ人社会内における他の世俗的思想運動(社会主義、文化自治主義、リベラリズム等)とも競合してきた。本企画では、こうしたいくつかの対立軸に着目しつつ、ディアスポラからイスラエルへの帰還と建国という目的論的な既成のシオニズム史観を排し、多角的かつ批判的なシオニズム像を示したい。
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◆プログラム
10月9日(土)〈一日目〉
■第1セッション ディアスポラ・ユダヤ社会と新たな政治文化 (13:00~15:40)
・忘れられた場所と世代――「長い19世紀」最後のロシア・シオニスト
鶴見太郎(日本学術振興会)
・ユダヤ・ネイションに対抗する「イディッシュ労働者」――ブンドの運動理念をめぐって
西村木綿(京都大学)
・アメリカ・ユダヤ人とシオニズム――国家忠誠と同胞意識のはざまで
池田有日子(関西大学)
・コメント:高尾千津子(立教大学)
■第2セッション イスラエルの建国とその余波 (16:00~18:30)
・ホロコースト後のユダヤ人DP(Displaced Person)問題
野村真理(金沢大学)
・イスラエル建国前後のシオニストによるパレスチナ・アラブ人政策
森まり子(東京大学)
・国家の起源にどう向き合うか――「新しい歴史家」とパレスチナ難民問題への責任
金城美幸(立命館大学)
・コメント:田浪亜央江(成蹊大学)
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10月10日(日)〈二日目〉
■第3セッション 20世紀の前衛とシオニズム (10:00~12:30)
・バイナショナリズムの過去と未来――理想か現実か
早尾貴紀(東京大学)
・現代哲学におけるシオニズムと反シオニズム
合田正人(明治大学)
・クレズマー・アゲインスト・シオニズム
平井玄(横浜国立大学)
・コメント:細見和之(大阪府立大学)
■第4セッション ヘブライ的エートスの生成と変容 (13:30~16:40)
・否定のシオニズム――ヨセフ・ハイム・ブレンネルとイデオロギー批判の臨界
赤尾光春(大阪大学)
・シオニズムの映画的表象
四方田犬彦(明治学院大学)
・〈イスラエルの原罪〉を書けるか――現代ヘブライ語文学の可能性
村田靖子(東邦大学)
・死と贖いの文化――山頂のユダヤ教メシア主義者
今野泰三(大阪市立大学)
・コメント:鵜飼哲(一橋大学)
■総合討論 (16:50~18:00)
総合コメント:臼杵陽
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◆お問い合わせ
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘1-2
大阪大学大学院人間科学研究科内 グローバルCOE事務局
TEL:06-6879-4046 FAX:06-6879-4049
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