Title: | シンポジウム「21世紀国際ライシテ宣言とアジア諸地域の世俗化」終了しました |
|||
Date: | 2008年11月28日(金)15:00-18:00 |
Place: | 東京大学駒場キャンパス アドミニストレーション棟 学際交流ホール[地図] |
日本語で「政教分離」と訳されるフランス語のライシテ(laïcité)は、しばしばフランスの歴史と社会に根ざすフランスに特有の概念、術語であるとされる。しかし、フランス人で高名なライシテの専門家であるジャン・ボベロ氏は、カナダ、メキシコの研究者と共同で、2005年に「21世紀国際ライシテ宣言」を発表してその考え方を明確に否定し、これが人類諸社会とその歴史において普遍的に見られる概念であり、21世紀の世界における共生の原理として活用できると強調している。
このシンポジウムでは、ボベロ氏自身による「21世紀国際ライシテ宣言」の目的と意義に関する報告をうけて、4人の日本人専門家が、フランス、日本、中国、インドにおけるライシテと「世俗化」の現状や意味について語る。フランスにおけるライシテの現状をどのように捉えるべきか、キリスト教世界の歴史を共有しないアジア諸地域における「世俗化」が何を意味するのか、ライシテとの関係でこの現象をどう理解すべきかを議論し、「21世紀国際ライシテ宣言」の内容と意義を検証してみたい。
【プログラム】(敬称略)
羽田正(東京大学東洋文化研究所)
趣旨説明
Jean Baubérot(フランス高等研究院名誉院長)
「21世紀国際ライシテ宣言について」
増田一夫(東京大学大学院総合文化研究科)
「フランス流ライシテと国民統合」
島薗進(東京大学大学院人文社会系研究科)
「日本の世俗化と宗教概念」
中島隆博(東京大学大学院総合文化研究科)
「中国における宗教と世俗化―批判儒教のために―」
近藤光博(日本女子大学文学部)
「インドのセキュラリズムの行方――ガンディー、インド憲法、ヒンドゥー・ナショナリズム」
報告時間は一人20分です。
※使用言語:日本語・仏語(同時通訳あり) 参加無料、事前登録不要
⇒【報告】