破急風光帖

 

★ 日日行行 (36)

2016.04.28

 前回、海外から来た方との出会いのシリーズの最後と言ってしまいましたが、いや、まだ続く。昨日は、イタリアのローマから来た旧友Mario Vattaniさんとの夕食でした。

 マリオは、イタリアの外交官で、数年前は大阪で領事をしていたこともある。今回、数日間、京都と東京への、きっと「お忍び」旅行。彼が今年刊行した、なんと小説の第1作をもってきてくれました。タイトルは、Doromizu、そう、日本語の『泥水』です。イタリア語ならAcqua Torbidaです。日本を舞台にした、なかなか激しい、表紙のアラーキーの写真が物語っているように、ブラックな小説のようです。マリオは、フランス語わかるんだから、読めるよねと言うけれど、そう簡単ではありませんが。日本の「夜」に降りていく話でしょうか。イタリアでは数千部売り上げて、増刷とか。これを仕事をしながら、半年くらいで書いたというのは、すごいエネルギーで感嘆してしまいます。
 かれと、神道と一神教の相違をめぐって議論したり、なかなかスリリングな夜ではありました。


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