破急風光帖

 

★   日日行行 (111)

2017.09.30 Permalink

* 「眼には見えないのだが、雲のなかには、夜がある
 誰も、誰でもないもの以外の誰も、感じることができない、かぎりなく軽やかで、ほとんど無であるような
 それでも、そう、ときどき、どうしてなのか誰もわからないのに、
 その無限小のほとんど無がぐるぐると回りはじめる
 ぐるぐるぐるぐる、速度をあげ、ついには激しい渦巻きとなって
 すると、〈稲妻・・・そして夜!〉
 夜が一個の稲妻として渦巻くのだ」

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★   日日行行 (110)

2017.09.26 Permalink

* 「船出する! この浅い硝子の川をどこまでも渡り/溢れるばかりの光を汲み 無数の日々の破片を掬い/約束された再会へ ひそやかな歌の開花へ その出現へと」と書いているのは、なんと40年前のわたし自身。

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★   日日行行 (109)

2017.09.24 Permalink

* インドから帰国したのは18日夜でしたので、すでに6日ほど前。だが、これほどの疲労感に襲われた旅は近年思い出せません。帰路、若干の咳と発熱はあったが、とくに病いにたおれたわけではないのに。わずか現地4泊なのに、激しい旅でした。

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★  日日行行 (108)

2017.09.05 Permalink

* このところ半年に一回、本郷のEMPの講座の総括討論で、生産研の数学者の合原先生や、医学部の脳神経科学の尾藤先生などと討論する機会をいただいていて、先日もその討論があったのですが、当然、話題の中心のひとつは、いま、もっとも先端的なプロブレマティックである、いわゆるシンギュラリティ(技術的特異点)の問題。これに対して、文系ないし哲学系を代表としてどう応答するか、ということがわたしに問われるわけです。

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