破急風光帖

 

★  日日行行 (79)

2017.03.28

* 年度末ですが、明日から二日間、青山学院で国際シンポジウムです。Le genre bref、つまり短いテクストという「ジャンル」の問題がテーマです。

 たとえば、標識、広告、標語、それに俳句など、きわめて短い文章の表現が、ひとつのジャンルを構成するかどうか、という問題を論じ合う日仏の言語学のシンポジウム。じつは、妻のフランス・ドルヌが日本側の主催者で、日本でやる以上は、俳句について論じることは必須となって、専門家にアタックしたのだけどスケジュールがあわず、結局、手近なところにいるフランス語が喋れる人間として、わたしが俳句について発表を行うはめになりました。日本人なら誰でも知っていることを、フランス語の言語学の枠にあわせて解説するだけなので、オリジナリティなどすこしもないのですが・・・わたしも青山学院の教員でもあるので、協力しないわけにはいかない。で、パワーポイントなどをつくっています。[3月29日−30日 青山学院大学14号館(総研ビル)11階19会議室、連日10時から18時くらいまで。]

 3月という月は心が揺れますね。とくに後半、滞っている仕事を抱えながら、しかし妙な空白に落ち込んで、わたしにはめずらしく、気分はグレーの日が多かったかな。ただ休んだというだけなのかもしれませんけれど。あるいは、答えられない問いを自分にむかって投げてみたとか。コイツをどうするんだ、と自問してみたり。「生きる」ということがますますわからなくなる歳であるのかもしれません。


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