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時の彩り(ラスト・ラン) 178

2015.03.02 小林康夫

★ 3月になって、駒場キャンパスの光も春の趣き。101号館の前の白梅、紅梅も色づいてきれいです。やはり駒場という場所は、春からはじまる。春の気配のなかからつねに新しい知が沸き起こるというのが、やはりしっくりきますね。定年まであとひと月なのですが、なぜか毎日が激しい嵐、あらゆる種類のことが降ってきて、てんてこ舞いというか、力尽きているのにまだ走っているというか。その事情もまた、なんとかゆっくり語ることもあると思いますが、今日は、先日、ドイツから送られてきた本のご案内です。The Impact of Disaster: Social and Cultural Approaches to Fukushima and Chernobyle (EB Verlag)。ふーんと思って本を開いたら、なんと15章ある内容のトップにわたしの名前が。タイトルは、Disaster and Philosophy となっています。じつは、2012年春に、フランクフルト大学で行われたシンポジウム(3月8日・9日)の記録でした。あのときの暗い春の記憶が甦ってきました。その前年のもっとくらい春のことも甦ります。二度と、あのような暗さが来ないように。駒場の梅にわが願いをかけたいと思います。

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