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【刊行】高榮蘭『「戦後」というイデオロギー―歴史/記憶/文化』

2010.06.28 高榮蘭, 出版物

2009年度までUTCPのPD研究員だった高榮蘭さん(現日本大学准教授)が『「戦後」というイデオロギー―歴史/記憶/文化』を藤原書店より刊行しました.

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出版社の紹介ページはこちら

【書誌情報】
高榮蘭,2010年,『「戦後」というイデオロギー―歴史/記憶/文化』,藤原書店.
ISBN-10: 4894347482
ISBN-13: 978-4894347489

【目次】
はじめに―日本(語)の八月
第I部 戦後というバイアス
  第1章 幸徳秋水と平和的膨張主義
    一 「幸徳秋水」の編成
    二 錯綜する「帝国主義」の概念
    三 『廿世紀之怪物帝国主義』と構成される平和主義
    四 戦争責任論と戦後責任論の限界
    五 非戦/反戦論の遠近法
  第2章 『破戒』における「テキサス」
    一 島崎藤村『破戒』をどう読むか
    二 差別解消法としての植民論
    三 「平和的」膨張論・前史
    四 雑誌『社会主義』における「移動」の言説
    五 日本の植民地「テキサス」

第II部 記憶をめぐる抗争
  第3章 戦略としての「朝鮮」表象
    一 中野重治「雨の降る品川駅」を翻訳する
    二 帝国日本のプロレタリア文学運動
    三 朝鮮語メディアと書物の移動
    四 「朝鮮人」は被圧迫民衆なのか
    五 連帯の幻想
  第4章 植民地を消費する
    一 転向と植民地作家の条件
    二 崔承喜と張赫宙の対談
    三 「和製・国産」植民地スターの誕生
    四 われらの「朝鮮」
    五 二重言語と日本(語)文学の起源をめぐる幻想
  第5章 総力戦と『破戒』の改訂
    一 ふたたび『破戒』について
    二 「部落」と「朝鮮」の交錯
    三 全国水平社の運動方針
    四 総力戦に向かって
    五 「国民文学」としての再生

第III部 戦後神話のノイズ
  第6章 文学と八月一五日
    一 「日本人」は被圧迫民族なのか
    二 金達寿『玄海灘』と国民文学
    三 八月一五日の遠近法
    四 雑誌『新日本文学』と『民主朝鮮』
  第7章 「植民地・日本」という神話
    一 金達寿と許南麒
    二 「抵抗」する主体の編成
    三 占領政策と『民主朝鮮』
    四 日本共産党のダブルスタンダード
    五 「共闘」をめぐる陥穽
  第8章 共闘の場における「女」たち
    一 メーデーのポスターから
    二 抵抗する「母」の境界
    三 「パンパン」という身体

おわりに――『シンセミア』のかげの星条旗
    一 平和なニッポンから
    二 占領という空間と時間の交錯
    三 「九・一一」と読者の位置
    四 暴力の記憶を見る・聞く・語る
あとがき 
人名索引 

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