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パレスチナ/イスラエルより(03)――カイス・フィッロ氏との再会

2010.01.15 早尾貴紀

 2008年にUTCPで講演をおこなった、ハイファ大学のカイス・フィッロ(Kais Firro)さんと会ってきました。

 カイス・フィッロさんは、イスラエル/パレスチナ、レバノン、シリアといった東アラブ地域の近現代史、とくに国家/民族の形成とマイノリティ問題を専門としています。また自身、この地域のマイノリティである、イスラーム・ドルーズ派の一人として、ドルーズ問題にはこだわっています。
 2008年の来日時には、二言語都市ハイファから、ユダヤ人国家イスラエルから、上記の東アラブ地域から、そして広くは地中海圏域からと、さまざまな次元で熱く民族と宗教と国家とを語ってくれました。(そのときの報告はここ。)

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 今回は、彼の自宅に招待していただき(大学から車で10分ぐらいの、見晴らしのいい村)、歴史学で博士号を取得したばかりの息子を含めて、家族を紹介してもらいました。
 そして、彼の新著、Metamorphosis of the Nation (al-Umma): The Rise of Arabism and Minorities in Syria and Lebanon, 1850–1940, Sussex Academic Press, 2009 を見せていただき、衰えることのない旺盛な探究心と執筆力に驚嘆させられました。(出版社による紹介ページはここ。)

 小林先生とスーフィズムについて語り合った一夜は、いまでも忘れがたい思い出だとのこと。UTCPのみなさんと、その他日本で出会った多くのみなさんに、フィッロさんからくれぐれもよろしく伝えてほしいと頼まれました。

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