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『現代思想』2009年7月号「特集:人間/動物の分割線」

2009.06.27 市野川容孝, 千葉雅也, 郷原佳以, 宮崎裕助, 西山雄二, 出版物

『現代思想』2009年7月号「特集:人間/動物の分割線」(青土社)が発売されました。

哺乳類の体細胞から作られた羊クローンの成功、牛海綿状脳症(BSE)の感染をめぐる社会的問題、地球温暖化にともなう気候変動による生物多様性の喪失と動物種絶滅の危惧など、人間と動物をめぐる社会的関心が絶えない近年、欧米圏では数々の哲学的動物論が刊行されています。そうした動向を踏まえた今回の雑誌特集は、日本で初めての哲学的動物論特集になります。

UTCPの関係者からは、市野川容孝、西山雄二、千葉雅也、宮﨑裕助、郷原佳以、串田純一が論考や翻訳の形で参加しています。また、UTCPで講演をおこなったドミニク・レステルの論考も翻訳されています。

本ブログで先月紹介した、若きブルガリア人哲学者ボヤン・マンチェフの論考「野生の自由」も今回、初めて日本語で紹介されています。「雑誌が刊行されたけれどどこに送ればいい」との問いかけに、「ありがとう、日本の哲学界に紹介されて嬉しい。いまはオーストリアにいて、ソフィア、アムステルダム、北京に行くので、とりあえずパリの国際哲学コレージュの住所に送ってもらえるだろうか」との返答。あいかわらず旅する哲学者だった。(文責:西山雄二)

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『現代思想』2009年7月号 特集=人間/動物の分割線  

【人間/動物の分割線】
人間の消失、動物の消失/小泉義之
動物の人間化、人間の動物化――バイオポリティクスの一断面/市野川容孝
帝国の人間学あるいは植民地動物の鋳物工場――「非人」 の地、後期植民地からの断想/黄鎬徳(訳=全雪鈴)
ただ、生きて在るために――動物の解放と動物化される人間/的射場瑞樹

【動物の政治学】
屠殺への勾配路の上で/ジャコブ・ロゴザンスキー (訳=西山雄二)
野生の自由――動物的政治のための仮説/ボヤン・マンチェフ (訳=馬場智一)

【人間性への審問】
ドゥルーズにおける人間の超越論的 「愚かさ」 と動物への生成変化
/ジャック・デリダ (訳=西山雄二+千葉雅也)
脱構築はいかにして生政治を開始するか――デリダの動物論における 「理論的退行」 について/宮﨑裕助
アブラハムから雄羊へ――動物たちの方を向くデリダ/郷原佳以
脱抑止される生命の衝迫たち――超越論的な形而上学と生物の問題/串田純一

【人間以後の動物たち】
種と集団の個体性に関する覚え書き/澤野雅樹
トランスアディクション――動物‐性の生成変化/千葉雅也

【共生へのヴィジョン】
ハイブリッドな共同体/ドミニク・レステル (訳=大橋完太郎)
動物と一緒に《働く》ということ――ハラウェイの見た労働する動物たち/高橋さきの

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