この論文は、カフカの遺志を破って遺稿を燃やさずに公刊した友人マックス・ブロートによるカフカの聖別、それに対するベンヤミンの批判から出発して、現代すなわち「神が死んだ」時代における「聖人」の存在の条件と論理を問うもの。