国際的な国家連携あるいは国家横断的な、コスモポリタンな市民活動といったいくつもの異なるレベルで、多様な試みはなされているし、そのどれもが人類という一般性に向かう希望であるにはちがいないが、同時に、われわれが民族や国家といった存在の統合的を少しも乗り越えてはおらず、あいかわらず戦争と競争の次元にとどまり続けているのも事実なのだ。