だからこそ、昨年以来、ひとたびその信用の根幹がダメージを受けると須臾のうちにグローバルな規模で資本主義が危機に瀕することになるわけだが、このように資本主義はその本質において微分的な、分散的なシステムであるがゆえに、同時に、微小な差異の複雑なダイナミズムが危機的なカタストロフィを惹起する可能性につねにさらされている。