1988年という出版の時を反映して、フランスの哲学の舞台における(リオタール自身の言い方だが)「ネオ人間主義」の思考の潮流(意味、コミュニケーション、合意、共同性、同質性、等々)に対抗して、これも危うい言い方だが、あくまでも「前衛の思考」(出来事、係争、異質性、等々)を擁護するというポジション。