歴史とはまさに人間が構成した意味の世界そのものなのであり、その「意味」が最終的には、「執着」として自我の「私有」に帰するとすれば、人間を世界に根づかせるものでもあるその構制そのものから脱して、歴史の彼岸に渡ることがそこでは指し示されているのです。