第3回目のレクチャー後の討論では、聴衆のひとりより、『時間、労働、そして社会的支配』の末尾を占める膨大なインデックスに「革命」revolutionという言葉が挙げられていないという鋭い指摘があったが、その小さな事実が端的に示しているように、ポストーンの「マルクス」はなによりも、ある意味で脱・政治化されたマルクスでもある。