わたしはUTCPの活動の一環として「時代と無意識」という教育研究プログラムを受け持っていて、本連載では、それと連動しながら、そのときどきのわたしの拙い思考の一端をかなり自由に書きとめているのだが、そこでのわたし自身の関心は、簡単に言えば、われわれが生きているこの「時代」の歴史性をどのように記述し、それをどのように批判しうるのか、あるいは「批判」とは別の行為が可能なのかどうか、を考えることにつきる。