それは、剥げて褪色した、それゆえにもはや「空の青でもあり海の青でもある」青、だが、ほんとうはそのどちらの青でもなく、先走って言ってしまえば、まるで生と死の「あわい」の色であるような薄い青、地下から滲み出してきたような青なのである。