そのそこにはいないまさに幽霊のような誰か――nobody――が見る、もはや現在の知覚ではなく、知覚がすでにその記憶にかぎりなく「汚染」され、幽霊化している多重イメージの世界をこの装置は見ようとするのだ(これは後に、OHPの透明フィルムに焼き付けられた顔写真へとつながっていくのだが、ここではその展開には触れない)。