そう、ついでにベンヤミンの「神学的-政治的断章」に少しだけ触れておくことにすると☆1、このきわめて短い断章において、ベンヤミンが試みていることは、歴史についての神学的なイデオロギーから、「世俗的なものの秩序」を切り離し、そのうえで、その両者の二律背反そのものを「リズム」として「救い出す」方向を示唆することであったように思われる。