わたしは、同僚の高橋哲哉さん、松浦寿輝さん、中島隆博さん、そして李孝徳さん(東京外国大学)とともに審査員ということになって審査にあたったが、ここではその審査の全体を繰り返すのではなく、広汎なその論文からただひとつのトピックを取り上げて、その後にわたし自身がふらふらと考えたことも含めて、若干のコメントを残しておきたい。