宮本さんは、ヘブライ思想における「ルーアッハ」(気・霊)の重要性を強調しているが、わたしには、この《h》こそ、その「ルーアッハ」の痕跡なのであって、すなわち「ルーアッハ」という言いつける《-h-》(息・霊)が自同的な存在の円周に刻み目を刻印し、そうすることで存在を憑在化するのである。